【保育園建設反対問題】幼稚園と保育園の前に住んでいる私の思うこと



2017/08/31

我が家の斜め前には幼稚園があります。

玄関から20歩くらいで、園の門までついてしまう距離です。

この環境を承知で、越してきて10年以上経ちます。

最近は、道路を挟んで、幼稚園のお向かいに併設の保育園もできました。

 

今何かと話題の、「保育園建設反対」問題。

”子供の声がうるさい”、”送迎の車が危ない”などの理由が報じられています。
私の場合は建設後に引っ越してきたので、この問題とは、ちょっとズレるかもしれませんが、実際に目の前に住んでいる身として、近隣現実と考えをまとめてみたいと思います。

 

 

子供の声は騒音か?

私も二人の子供の親です。

目の前の幼稚園から子供たちの元気な声が聞こえてきても、気になりません。

これは、私が子を持つ親で、子供が好きで、この環境を了解した上で暮らしているからなのかもしれません。

 

仕事部屋がちょうど幼稚園側なので、窓を開けていると、かなり声が響いてくることもあります。

集中できないときは、窓を閉めてエアコンなどで温度調整をすればいい、と思っています。

むしろ、明るい子供の声が響くこの環境は、平和で安全な住宅街であるとさえ思っています。

 

でも

体調が悪かったり、寝込んでいるときなど、うるさく不快に感じる方もいるのはわかります。

安らげるはずの自分の家なのに、遠慮して我慢するのは嫌だと思う方もいるでしょう。

 

お客様と一緒に仕事部屋で打ち合わせをしていると、「結構、子どもの声が聞こえてくるね」と気にされる方もいらっしゃるので、実際、気になる”音”であることは確かです。

 

そんな思いを、幼稚園や保育園へ直接伝えたい、という思いに駆られることも理解できます。

 

そこで、園側がどのような対応をとるか。

そこで、園の保護者がどのような対応をとるか。

 

ここが大きな問題なのです。

声を発する人は、受け止めてほしいのですよね。
そこで、少し丁寧な対応をしてもらえれば、気が済むということはあると思います。

園の方も、

”運動会シーズンになるので、園庭での練習時間が増えます。ご迷惑をおかけします”

といった、ちょっとしたお手紙を近所に投函するとか。

もし、問題があるのなら、そういった対応をするだけで違ってくると思います。

 

近所の方に苦情を言われるからやめてください

音の問題と合わせて耳にするのは、送迎の車や園バスの問題。

実は、親の送迎車の件は、近所でも問題になり、度々、園との話し合いがもたれたという話を聞いてます。

園としては、

「駐車場はないので、車での送迎は控えるように。路駐することのないように」

との指導をしていたようですが、親としては、ちょっとだけだから、と路駐をしてしまうのです。

が、その場所が結構迷惑になることも。

そこで、町内会でも問題になり、園に申し入れたことがありました。

後日、子供をその園に通わせている古くからのママ友から、衝撃の一言を聞きました。

「路駐すると、近所から苦情を言われるからやめてください、って、園から指導されたよ。
送迎のちょっとだけなのに、どの家の人が文句言ってるんだろう~、ってみんなで話してたの。」

と。

いやいや、そうじゃないでしょ。

それじゃ、スーパーで走り回っている子供に注意する親の悪い例じゃないけど、

「あのおばちゃんに怒られるから、走っちゃだめよ」

というのと同じです!

自分たちのことを棚に上げて、犯人捜しを助長するようなこと言ってどうするのか、と呆れたものです。

 

園はこのような注意の仕方をすれば、親に通じると思ったのでしょうが、こうやって外にも漏れ伝わるわけです。

つまり、園の姿勢が外にも伝わってしまい、「あそこの園長は、住民のことを考えてない!」と、住民には反感が生まれます。

園側としては、

「精一杯の対応をしているのだから、後は保護者の皆さん、ちゃんとルールを守ってください」

という姿勢なのはわかるのですが、保護者たちには、当事者意識がないのですね。

 

親は見てるふり 今日だけだから大丈夫

実は、子供の声は、園が終わった後も続きます。

それは、徒歩通園の親子の声。

園で子供たちを引き取った後、門の前でお母さんたちが輪になって話し込み、その周りを付かず離れずの状態で、子供たちが遊んでいます。

これ、結構危ないし、実際、うるさい。

お母さんたちは話に夢中なので、子供たちのことは気にしつつ、見えてません。

うちのガレージスペースに入り込んで、レンガを動かしたり、草をむしったりしていても、注意する人はいません。

子供がよその車を触っていても、注意してくれません。

 

この時間帯に車の出し入れをしなくてはいけなくなると、結構ストレスです。

子供は予測不能の動きをするので怖い。

でも、その親がそばにいても注意してくれないから、もっと怖い。

車の前で遊んでいる子供に、車を動かすからね、と声をかけると、やっとお母さんが気づいてくれますが、

「今日だけなので」

の一言で終わることもあってビックリ。

その意識、更に怖い…。

 

あなたは今日だけでも、うちは、毎日なのですが…。

「自分さえよければ、我が子さえよければ」

これはもう、幼稚園より保護者の問題です。

 

騒音に苦情を言う大人も昔は子供だった

騒音問題よりも、車や親のマナーの問題を多く取り上げてしまいましたが、実際、近隣住民の一人としては、後者の方が気になるのです。

それくらい、子供たちの声は気になりません。

 

しつこいですが、子供の声が聞こえてくる環境は、それだけで温かく豊だと感じています。

子供たちは、未来への希望。光。

 

仕事で行き詰ったり、考え込んでしまっているとき、何気なく響いてくる園児の歌声を聞いて、ほろりとしたり、勇気をもらったりしている私は、本当に幸せです。

 

子供の声の騒音問題を論じている大人たちも、当然、昔は子供で、大泣きをして、大騒ぎをしていましたよね。

周りに迷惑をかけて育ってきましたよね。

 

今は環境が変わって、昔よりも子育てがしにくい状況であるのは周知の事実。

「昔はああだった、こうだった」

というのは、ちょっと置いておいて、もう少しだけ寛大に見守ってあげることはできないでしょうか。

そして、保育園や幼稚園の建設計画を進める行政の皆さんも。

 

もう少しだけ優しく。

これ以上、「子育ては大変」になりませんように。